臨床検査技師のためのお仕事ガイドブック

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【初心者】3ステップでわかる心エコー上達法

 

 

  • 心エコー初心者の方
  • 検査を早く正確に終わらせたい方

こんなお悩みを解決します

これから心エコーを始める方に向けて3ステップで上達法を解説します

ぜひご覧ください

 

 

 

ステップ❶:情報収集

 エコー検査は情報戦

 

 病歴、検査目的の把握は必須です

 スクリーニングなのか精査なのかで検査内容は違ってきます

 

 検査目的を知らずに検査している人は意外に多いです

 ⚠️検査目的を達成できるためにどんな情報を取りに行くか?考えることが重要となります

 

 

 特に弁膜症精査では血圧、雑音の有無、心電図やレントゲンなど他モダリティ所見は最低限確認してからが良いでしょう

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ステップ❷:Bモードで当たりをつける

 

 いきなりドプラを使うのではなく、まずBモード画像から病態を推定し、検査の方向性を決めます

 具体的には下記の通り

  • 心拡大あるか? 
  • 左室の動きは正常か? 
  • 弁尖の落ち込みはないか? 

 どれかに異常があってもある程度把握したら深追いせずにまずは全体を観察しましょう

 ⚠️全体が把握できていない状態で細かい観察をしてしまうと時間がどんどん過ぎてしまうので注意です

 

 

 パッと見心拡大がなく左室の動きが正常なら問題ないことが多いです

 ルーチン計測のみ行って慣れれば10分かからず検査終了できます

 

 心拡大があり左室の動きが悪い場合精査が必要

 全体の雰囲気を掴めたらasynergyの有無 逆流の有無 心不全の有無など精査していきます

 

 

 

ステップ❸:ドプラを駆使して詳しく診る

 ステップ❶❷までクリアしたらカラー パルス 連続波を使って詳しく評価します

 大まかな評価項目は以下の通り

 

カラー:逆流の程度 見た目の到達度やVC幅の広さ、PISAの大きさ 

    カラーMmodeで時相の評価もできるとgood

 

 

パルス:TMF 拡張期MRの有無  PFV  

 

連続波:波形の濃さ 時相 最大圧格差から心不全を推定する

 

 ここまで記録できていれば患者を帰したあとでも検討できるので所見作成の際に上級技師に意見を求めることも可能です

 

 

 

 

まとめ

検査目的をしっかり把握することで検査終了までの道筋を想定できます

初心者のうちはここができていないor甘い人がとても多いのでしっかりと検査目的を把握できると成長も早くなるでしょう