臨床検査技師のためのお仕事ガイドブック

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【徹底比較】専門学校で臨床検査技師を目指すメリット3選【大卒との違いは?】

 

  • 臨床検査技師を目指しているけど大学と専門学校はどちらがいいの?
  • 専門学校でも臨床検査技師として活躍できる?
  • 編入して大卒の資格を取るか悩んでいる

こんなお悩みを解決します

 

 

 

臨床検査技師になるためには大学の医学部保健学科や医学技術学科、

臨床検査技師養成コースのある専門学校などいくつも選択肢がありますよね

 

どちらも臨床検査技師国家試験に合格すると

晴れて臨床検査技師として業務に就くことが出来ますが、

大卒か専門卒かで働く環境や選択肢が変わってきます

 

最近は新設私立・公立大学の臨床検査学科コースも増えてきて実臨床では大卒が優勢でしょうか

 

 

この記事では実務経験10年の時点でどちらのコースで臨床検査技師を目指すのが良いか比較しました

臨床検査技師を目指している学生や医療職への転職を考えている方は必見です

 

結論、給料面や就職面で有利に働くのは大卒ですが、

基本的な知識・技術には差はありません(個人の技量、努力による差は大きい)

 

専門学校で目指すメリットのある方は以下の通り

  1. 臨床検査技師として働くイメージが出来ている(国家試験合格をゴール)
  2. 最短で技術を身に着けたい(3年で卒業できる)
  3. 施設や役職にこだわりがない(大卒資格が不要)

 

専門学校のメリット

大学卒よりも早く臨床に出るため経験を積める

 学生と実臨床では全く別物

 新人技師であっても、

 医師や看護師を含む他部署のスタッフは「検査の専門家」として接してきます

 

 学生実習のころよりも責任が増し、勉強の密度は何倍にもなります

 

 新人の1年と中堅の1年とでは雲泥の差 

 この1年の差はとても大きい

 

 細胞検査士など実臨床での実務経験が無いと受験資格がない認定資格もあり、

 4年制大学の同期よりも早期に着手できる

 

 

 

3年制が多く学費が安い

 大学に比べ1年短いので学費は安く、受験も短期で決めやすい

 入学準備や将来のイメージが出来る余裕も生まれるます

 本格的な勉強は入学してからでも十分でしょう

 

 

カリキュラムがシンプルかつ凝縮されている

 講義や実習のカリキュラムが凝縮されており、

 実臨床でやっていることをそのまま実践できます

 

 最短で活躍できる技師を目指すことが可能です

 

 

専門学校のデメリット

就職・役職などの選択肢が狭まる可能性

 早く臨床にでても施設によってはは大卒しか採用しない、

 技師長など管理職になるには大卒を優先するなどの規約がある場合があり、

 やはり専門卒ではこの辺りに影響が出てしまいます

 

 特に私大の付属病院では大卒資格が必要であることが多い印象です

 また同程度のスキルを持った人と比較された場合、

 大卒が優先されるリスクは否めません 

 

現役で国家試験に合格できなければメリットが失われる

3年で臨床で働くことが出来るのが専門卒の最大のメリット

しかし年に1度の国家試験に不合格であったり留年してしまうとこの最大のメリットが失われてしまいます

 

 国家試験不合格で辞めてしまう方も一定数いますが、

 学歴としては高卒止まりになってしまいます

 

 もう一年頑張って臨床検査技師の資格は取得しておいたほうが良いのですが、

 臨床検査技師として働くモチベやイメージが湧かなければ早期の方向転換が必要でしょう

 

万が一現役で国家試験合格できなくとも次年度の試験に合格できれば普通に就活できます

就職が難航する場合でも病休などで人員が空いた施設は常時出てきますので、

非常勤として採用され、その施設あるいはグループで正規雇用を目指す(転職も可能)のが主流です

 

カリキュラムが凝縮されているため大学生より忙しいかも

 授業コマ割りは高校の延長線で選択教科はなし 

 大学のように平日休みがないので、実習レポートに追われる日々が続く可能性(大学でも同じ)

 3年次ではほぼ実習のためかなり忙しくなりますが、1〜2年次はゆとりがあります

 

 医学部附属ではサークルや学祭も参加可能ですので、それなりにミニ大学生ライフを楽しむことは可能です

 

 

大学卒のメリット

大卒資格あり 

 大卒資格があれば転職・就職に有利に働く場合があります

 大卒の最大の強みとも言えます

 

 専門卒でも大学編入などで学位は取れるが、仕事をしながら大学院に通うのはかなりキツイです

 また同施設で大卒の資格を取ったからと言って即給与アップとはならない

 

 以下の場合は専門卒後に編入するか、はじめから大学を目指すのが良いでしょう

  • どうしても働きたい施設があるが就職には大卒資格が必要
  • 技師長になりたいが、着任するには大卒資格がいる
  • 転職時に基本給アップを考えている

 

卒業生が多く、縦と横の繋がりができやすい

 学校によって差がありますが、大学は70~80名 専門は30~40が定員上限

 地元に就職する場合、同期や先輩など顔見知りが多い環境で働けます

  

在学中に細胞検査士資格を取得できる学校がある

 4年制大学では細胞検査士の資格を在学中に取ることが出来る学校がいくつかあります

 就職してからでは1年の実務経験が必要であったり、試験は1次(筆記)、2次(実技)まで求められますが

 在学中に取得できるのは大きなアドバンテージ

 就職してからは十中八九病理部へ配属されるでしょう 転職にも有利に働きます

 

 フラジャイル 森井くんのような病理検査技師を目指している方は検討にしてみてはいかがでしょうか

 

 

 

大卒のデメリット

大卒の特記すべきデメリットはありません

 

あえて挙げるなら以下の通り

  • 学費がかかる
  • 臨床に出るのが同期より1年遅れる
  • 専門卒でも遜色なく活躍している

 

しかしこれらは臨床に出てから十分回収可能なので心配不要です

 

 

専門学校がオススメの人と注意点

こんな人は専門学校で良いかも

  • 臨床検査技師として働くイメージが出来ている 
  • 最短で技術を身に着けたい
  • 施設や役職にこだわりがない

 

受験を早く終わらせたい、入るのが簡単そうという理由から安易に専門学校を選ぶのはオススメしません

一旦将来的なイメージを検討するのが良いでしょう

 

 

実習の割合が多い専門学校を選びましょう

附属病院など連携施設がなければ臨地経験を積みにくい

専門学校の最大の強みである実技面をカバーできない可能性が出てきます

 

受験予定の学校の年間スケジュール、カリキュラムを確認しておきましょう  

3年次はほぼ病院実習のようなカリキュラムが組んであると理想ですね

 

まとめ

  • 専門学校でも活躍している技師はたくさん
  • 大学病院など大卒しか取らない場所や役職もあり、選択肢は狭まるかも
  • 専門学校なら凝縮したカリキュラムで最短で卒業し、周りよりも早く臨床経験を積めるのが最大のメリット