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【転職するならISO認定施設がオススメ】ISO認定施設のメリット・デメリット3選!

 

  • ISO認定施設って何となく忙しそう
  • 実際どんなことをしているの?
  • ISO認定施設への転職で注意すべきことが知りたい

こんなお悩みを解決します

 

 

ISO認定施設と聞くと何だか難しそうなことをやっていそうで転職先候補から外していないでしょうか

実際はISO認定を取得するまでは日々多忙を極めますが

一旦認定取得し、運用されてしまえば難しいことはなく、大部分は一般の施設と同じ業務内容です

 

教育手順や検査手順書もきちんと整備されており、むしろ転勤者や新採用者にとっては働きやすい環境とも言えます

 

 

この記事では以下が分かります

  • ISO認定施設へ転職するメリット
  • ISO認定施設へ転職するデメリット
  • ISO認定施設への転職で気をつけること

 

 

ISO認定施設へ転職するメリット:手順が整備されている

ISO認定施設のメリットは大きく以下の2つ

  1. 技術面では1年目が検査してもベテランが検査しても同じようなクオリティで結果を返せるようシステム化されている
  2. マネジメント面では問題が起きたときに根本原因を追求し、最速で改善復旧できるよう手順化されている

 

その中でも転勤や転職、新規採用など新しい環境で働く方に向けたメリットは以下の通り

 

新採用者・転職・転勤者に向けた手順がある

 習う人によってやり方が違う、ある診療科だけの特別ルールがあり戸惑ったなんて経験はないでしょうか

 ISOでは誰がどのマニュアルを使ってどの範囲まで教育するのかが明確に手順化されているのでこうした事案は皆無です

 

 

検査項目全てに作業手順書が整備されている

 仮に習っていない検査や、担当部署以外の検査でも検査手順が明記された作業書が整備されているので

 それに沿って検査を進めることが可能です

 当直帯に滅多に出ない検査が出て焦ることもほとんどないでしょう

 

 

スキル・技術向上の機会が設けられている

 ルーチン症例で当たった珍しい所見を共有したり勉強会を定期的に開催し検査室の水準を高く保つことができます

 症例の出題者は部署から交代で選ばれるので必然と勉強するようになり自身や周囲のスキルアップに繋がります

 

 

 

ISO認定施設へ転職するデメリット:業務工程が増える

全てが手順化、システム化されているということは前施設では省いていた作業を組み込まなければいけない、記録に残さないといけないなど少なからず「自分なりのやり方」は通用しなくなります

 

ほかにもISOならではの行事、準備など事務作業的な部分が増えるのは必至です

※手間はかかりますが、PDCAを回し業務上円滑に進める上で有用なのは間違いありません

 

検査結果の手入力やパニック値報告など記録をしなければならない

 イムノカードや紙伝票で出されたオーダーでも逐一記録をしなければなりません

 忙しい時間帯では煩雑に思えますが、

後になって連絡を受けていない、結果が入っていないというトラブルを避けることができます

 

内部監査、更新審査は繁忙期

 年に1〜2回内部監査が実施され、

 記録の不備や手順改定などの対応でこの時期は多忙になります

 

 数年に一度、認定更新のため外部の立ち入り審査があり、このときは検査部総出の対応となります

 

力量評価

 スタッフの誰がどの程度スキルがあるのか定期的に評価を行います

 一般の技師は自己評価のみで良いのですが、主任や教育担当になっていれば部下の評価、会議で報告しなければなりません

 

 

ISO認定施設へ転職で気をつけること

やりたいことをやるためにこの施設に入ったのに毎日書類作成ばっかり・・・

こんなことにならないためにISO認定施設への就職、転職では以下のことに注意してください

 

 

SOPに準じた検査がマスト

各検査法にはSOPと呼ばれる作業書が整備されており、これに準じた対応が必須となります

この方が早いから、このやり方に慣れているからとSOPから逸脱した行動を取っていては何か問題が起きた場合に周囲は助けてくれない可能性があります 

 

ISO認定施設では優秀な1人が活躍するのではなく、最低ラインを引き上げ新人もベテランも同じ水準で活躍するイメージが重要となります

 

認定取得間もない施設

認定取得して間もない場合、手順が洗練されていない可能性があります

SOPや他の手順についても無駄が多いと感じるかもしれませんが、

郷に入りては郷に従えという言葉のように、まずはその施設でのやり方を受け入れた上で指摘や意見を出すと良いでしょう

 

また転勤、就職の初月はオリエンテーションや教育計画など様々なイベントがあり、

残業必至となることは念頭に置いておきましょう

 

 

委員長になると大変

 ISOでは検査部内に複数の委員会を設置し、システム運用していきます

 特に以下の3つは年中仕事がつきまとうため繁忙な役職です

 

 技師長、副技師長が担う場合がほとんどですが、

 主任でも施設内で年齢が上だったり時期副技師長ポジションにいる方はお鉢が回ってくるかもしれません

 

  1. 技術管理委員長:検査の精度や技術面など高い水準を保つために活動する
  2. 教育:新人教育やスタッフの力量評価など、どの程度のスキルがあるのか、どうやってスキル向上を図るのか計画立案する
  3. 品質管理者・品質管理主体:検査室の品質を保つためにマネジメント面から運営・活動する

まとめ

ISO認定施設は面倒な作業は増えますが一旦慣れてしまえばなんてことはありません

技術向上のために手順は整備されているので

技師、主任として転職するならISO認定施設もおすすめです

 

 

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